算数・数学に特化したゲーミフィケーション学習アプリを展開するエドテック企業。

生徒主導の課題発見・教科横断型プロジェクト・継続的な振り返りサイクルを中核に据えたアントレプレナーシップ教育プログラム。日本国内では「起業家精神」と「課題解決力」を育む教育手法として高い成果を上げており、同社はその実績を背景に、アメリカ・カナダを含む北米市場への本格展開を進めていました。しかし、文化的・教育的な前提の違いにより、プログラムをそのまま北米の教室に持ち込んでも効果的な導入が難しいことが、展開を進める中で明らかになっていきました。
北米展開にあたり、言語翻訳と基本的な内容の見直しは行われていました。しかし、プログラムの根幹にある設計思想・指導アプローチ・評価方法が、いずれも日本の教育文化を前提に構築されていたため、北米の教師や生徒には馴染みにくく、現場での導入が思うように進みませんでした。
Unfold Learning Designは、プログラム開発チームと連携し、北米市場向けにプログラムの再設計に取り組みました。プログラムサイクルをより柔軟なモジュール型に再構成し、北米の多様な授業時間編成やスケジュール構造に対応できるよう調整しました。プロジェクト事例と課題発見テーマは、北米の社会課題やビジネス環境に根ざした内容へと全面的に刷新しました。
指導アプローチの面では、教師がファシリテーターとして機能できるよう、生徒の自主性と主体的な学びを重視した指導ガイドに全面改訂しました。評価ツールについては、各州・地域の教育スタンダードに対応した学習成果の測定方法を新規開発。さらに、北米の教育関係者や保護者に訴求力のあるマーケティング資料とウェブサイトコンテンツを開発し、プログラムの教育的価値を現地の文脈で正確に伝える発信へと転換しました。
プログラムの核にある学習設計思想を守りながら、北米の教育文化・授業スタイル・カリキュラム要件に合わせて再設計したことで、このプログラムは現地の教師と生徒に自然なものとして受け入れられました。教師からは「これまで見たことのないような生徒の変化」との声が寄せられ、従来おとなしかった生徒がリーダーシップを発揮するようになるなど、ローカライゼーションがもたらした教育的変化が現場に確かな手応えをもたらしています。
ULDは、日本と北米・欧米それぞれの学校教育を現場レベルで深く知るプロフェッショナルです。カナダでの15年以上の教員経験と、Apple Worldwide Educationチームでの4年間にわたる日本の教育機関へのプログラム展開経験を持ち、教育プログラムがどのように設計され、実際の授業でどのように使われるかを熟知しています。この双方向の現場視点こそが、プログラムやカリキュラムの教育的価値を海外市場に確実に根付かせる、実効性ある教育インテグレーションを可能にします。
